VPNで拠点を繋いでWindowsファイル共有(VPN接続形態の選択)

拠点Aと拠点BをVPNでLAN間接続する場合のメモ。ここではVPNの手法(使用するハード・ソフトや接続プロトコル等)は別の問題とする。

手法1・・・トンネルする(かなり特殊)
パケットを文字通りトンネルし、あたかもLANがHUBで繋がっているかのように接続する。ほぼ全てのパケットが通過するので、社内でHUBとHUBの間にイーサケーブルをつなげてしまうのと同じ。サブネットが一致していれば、何の工夫もなくファイル共有、プリンタ共有等が行える。
ただし、同じサブネットに2拠点(将来的にはそれ以上)のPCがひしめき合うので管理に工夫が必要。また既に稼働しているネットワーク同士を繋ぐ場合はバッティングやループが発生しないように綿密な計画、事前準備、さらには永続的に(拠点間を跨いで)IP管理等が必要となる。

手法2・・・セグメントを分けて繋ぐ(一般的)
VPNの部分をルーターに見立て、セグメントが異なるネットワークをルーター接続したように接続する。流れるパケットが容易にコントロールできるほか、各拠点はネットワークアドレスさえ重ならなければそれぞれ独自に管理してもよい(各ホストのIPを厳密に統括管理する必要がない)ので、管理運用が楽になる。
ただしサブネットが異なる為、ブロードキャストベースのサービス(Windowsブラウジング等)が使用できない、もしくは制限を受ける(IPアドレス直打ちなら繋がるが、マイネットワークなどの一覧に別セグのPCが列挙されない等)という状況が発生する。

手法1は、拠点数の拡大が考慮されない場合や極一時的もしくはホスト数がごく少数な小規模ネットワークの場合などに有効かもしれない(個人用途では大変便利であることは、私がOpenVPNの経験を持って実証済み)。
まあ、一般的には手法2が選択されると思われる。