初音ミク騒動

TBSのアッコにおまかせ内で初音ミクが紹介された件で色々騒がれてます。
私も該当動画を見ましたが、正直がっかり、というが率直な感想でした。
 
でも様々な角度からの意見を目にするようになってから、TBSにとってみればあの初音ミクの扱いは妥当だったのではないか、とも思うのです(決してTBSマンセーという意味ではありません。TV制作などのメディア側の視点として、という意味です)。
 
何の技術的知識もなく経緯も知らず*1、ただ「初音ミク」というキーワードだけを見た時、現状ではあのパッケージ、声質、制作された作品の全体的な傾向などから、いわゆるキャラクターフィギュアのような認識をされても仕方がないし、またそれも要素として間違いではないと思うからです。
 
アイドル的キャラクターを自分の部屋へ持ち込み、自分の好きなようにコントロールして楽しむ、という点だけなら、DTMシンセサイザーである初音ミクも、愛らしい笑顔できわどいポーズをとっているキャラクターフィギュアも、非オタク的視点からすれば同列なのかもしれません。
そしてそれが、単に「キモイ*2」などの短絡的な印象を強める結果に繋がっているのではないかと思うのです。
 
初音ミクがなんたるかを知る人々にすれば、「技術面での凄さ」「従来にはない自由度や可能性」など、いくらでもセールス(?)ポイントを挙げられると思います。そしてそれをあのコーナーに求めていたのだと思うのです。
しかし、それは彼女を「VOCALOIDとしての初音ミク」として捉えているからの話で、ただの「初音ミク」というキーワードと情報だけでは、世間一般からの「マニアックに自宅で楽しむ"歌うフィギュア"」という以上の理解は得られないのかもしれません。
 
そう考えると、「VOCALOIDシリーズの初音ミク」ではない「初音ミクという歌うフィギュア」を取り上げたあのコーナーの表現は、まあ、ある程度理解できるような気がするのです。
 
無論、特定職業(収入形態)に対する扱いとか、出演者や氏の部屋に関する云々、台本と違う云々などの無視できない問題もありますが、TV制作側からすれば何の落ち度もない番組制作(というか振り返るほどの重要さではない問題)だった、という事なんじゃないでしょうか。
 
 
この件だけで初音ミクの印象が完全にコントロールされて固定してしまうことはないでしょう(そう願いたい)。それは、まだ一般の人(アッコさんを含む)には「よく分からない」存在だからです。
これはつまり、これから初音ミクが一体どんなものなのかを広く知らせていく余地はあるという事でもあります。
ファンの一人として、VOCALOIDシリーズ*3の実力生かしたオリジナリティ溢れる作品がどんどん生み出され、「初音ミクというキャラクター」ではなく、素晴らしい「初音ミクによる作品」が紹介される事に期待しようと思うのですが・・・。
 
こんな私は楽観的すぎるでしょうか?
 
 
 
 
そのうち、シレっとTBSがニコ動上の名作を紹介したりしてwwww

*1:むしろ、詳しく知りもせずによく紹介できたものだなぁ、とも思いますが・・・。

*2:そもそも、キモイという言葉自体が日本語的におかしいのでキモイのだが。

*3:予定されている、ミク以降の製品も含む