ブレイブ・ストーリーを観た

今更な感じですが、念のためネタバレしないように書きます。
 
非常に画像・音響クオリティが高い作品だと感じました。アニメーションとしては十分な品質だと思います。
ただ、多分原作の全てを表現できていない印象を受けました。私は原作を読んでおらず、この作品はDVDで初めて観たのですが、はっきりと提示されていない部分にものすごい量のストーリーが含まれているのが気になって仕方がありません。1時間50分に押し込むため、何かダイジェスト版というか、早送りのストーリーを観ている気分でした。決してつまらない話ではなかったのですが・・・。うーむ。
説明されていない設定、登場するキャラクターや街、風景などの全てにもっともっと深いストーリーがあるのに、それが表面的な演出でつじつま合わせをされているようなモヤモヤ感を感じたんです。原作を知らないので具体的な事が言えませんが、強いて言うなら「原作をしっかり読みたくなる映画」ですかね・・・。
 
最後のワタルの決断とワタルがビジョンから去る瞬間は、とても気持ちよい切なさでした。ただし上記の理由もあって、1本の映画として満足感は得ましたが決して十分とは言えない、というが正直な印象です。
 
 
キャスティングで賛否あるようですが、確かにちょっと違和感を覚える部分がありますね。
全体的に演技が硬く感じたのは気のせいでしょうか。
本職声優、一般俳優(これはあまり適切な表現ではないけど)、俳優ですらないキャスト(芸人さんとか)の声質の差があまりにも大きすぎ、精巧に作られた背景音響(本当に素晴らしいです。ヘッドホンでしか聴き取れないような細やかな音作りが随所にあります)から浮いているところが耳について残念でした。
個人的にカッツ役の常盤貴子の声が妙にハマってると感じました。彼女の声はこういうキャラに向いてるのかもしれないなぁ。ミツル役のウエンツもそれほど違和感を感じませんでした。目立たず沈まず自然に耳に残って、ミツルの雰囲気をうまく表現できていると思います。
今井美樹さんは・・・まあ、歌手なんで(笑)。北陽とインパルスは正直失敗だと思う。話題性やPR力を期待した人選だったのかもしれないけど、声で演技するプロの声優と同じ画面の中では、あまりに場違いというか、なんでそこでそういう演技&声&音量なんだよ!というもどかしさを感じました。
これらのキャスティングには、普段アニメ作品を見ない人たちにアニメを甘く見られているような影が見え隠れしていて、不真面目なシリアス演技を見せられた時のような、不愉快な気分になりました。
ただし、本職の声優の方々をはじめ、ラウ導師やオンバなど実力ある方達の演技には素直に脱帽です。やっぱ演技で食ってる人たちだけあるわー。
 
つか、ユナ婆の自然さは異常。
んで、川澄綾子嬢の声があまり聞けなかったのが不満w
そして、なんだかんだ言ってミーナに萌えてしまう自分がアレだ・・・orz
 
 
原作読んでから出直してくることにします・・・。