最後の磨き上げ

ウレタンクリアだけでも結構つやつやしていて綺麗だったんだけど、下部に垂れが出来ていたのと、表面に2ストオイルによると思われる点々ができていたので、しっかり表面処理を行うことにする。
 

#1500と#2000で表面を慎重に研磨していく。力をあまり入れず回数で削るつもりで。
せっかくのウレタンクリアのツヤツヤにヤスリを当てるのがもったいないと思うかもしれないけど、そのままでは下の写真のように見えない凹凸がいっぱいあるワケで、これは必要な作業だと納得するしかない。

微妙な手応えの変化を感じたり表面を布で拭いたりして表面の状態をマメに確認しながら作業する。削りすぎたらクリア塗装からやり直しになってしまうわけだし!
曲面や尖った部分(角度のキツイ曲面)は削れやすいので充分注意。
 

濡れていると滑らかに見える表面も、布で拭くとこんな感じに凹凸が見えてくる。
白い部分がペーパーで研磨された部分=凸部分。
 
一通り表面の均しが終わったら、いよいよ液体コンパウンドでの研磨。

一番量が少ないセット物を買ったが、これでもガソリンタンク1個だと充分余る。
 
細目、極細、超極細、の順に磨き上げ。
力を入れてしっかり磨いていく。大まかに、上面、ライダー側斜面、両側面の上側、前方曲面、両側面、に分け、それぞれを研磨、拭き取りしていく。

細目は1回。水研ぎで白くなっていた表面をこすっていくと、段々滑らかになっていく。が、鏡面にはほど遠い。均一に曇った状態になる。
極細と超極細を各2回実施。みるみるツヤが出てくる。作業時のキュッキュッという音がどんどん大きくなっていく。素手で触るのが躊躇われるような表面になったら完成!
 
最後にタンクキャップを乗せて雰囲気を確認。

ぉぅぃぇw

塗装初めてでもここまで出来るんだねぃ。
もちろん、細かい失敗や妥協した部分、次回へのヒントとするべきミスも正直あった。が、その辺のノウハウはホームページや話だけでは分からない部分なので。まさに経験でしか得られない部分。
というか、塗装って(個人が缶スプレーでやる範囲では)技術じゃなくて根気。難しいのではなくて手間や時間がかかるだけ。
 
最後に、これから塗装をやってみる方へのアドバイスを列挙。細かい個別の手順は本ブログや他所の先輩方のアドバイスを見て貰うとして、ここでは心がけについて書いてみる。

  • 個々の作業を必要な物資をきちんと準備して時間をかけてゆっくりしっかりやる。
  • 最後の仕上がりまでの行程をきちっと理解して作業する。
  • 時間や準備、資材をケチって焦ったり、その場の判断で手間を省略したり、勝手にペースを上げたりしない。絶対に後悔する。
  • 薄い塗膜を何層も重ねるようなつもりで。厚塗り厳禁。技術云々以前に「忍耐」「根気」。
  • ウレタンクリアの厚塗りにはコツが必要。自信がなければ薄塗りの繰り返しで厚くしておき、最後の研磨でしっかり磨けば結果オーライ。
  • 本職と同じレベルになるには経験その他の勉強や投資が当然必要。他人の基準や本職の芸術品と比較せず、自分が納得できるレベルを目指そう。
  • 手間を惜しまないゆとりがあれば(ゆとりを作ることができれば)誰にでもできる。
  • 最初から失敗ばかりを気にせず、とにかくやって体験してみよう。