スパム対策:結論と愚痴

結論としては、(少なくとも私の検証する限り)時間軸による制限が一番効果的でした。
 
相手側の解析処理精度やプログラム・スクリプトの完成度が非常に高くなっているので、スパム対策には静的な小手先トリックは通用しません。IPやホスト名等のクライアントによって変化するパラメータを組み込むのは当然として、時間軸でのチェック機構、またそれらの情報を独自の方法で暗号化して埋め込むことが必要です(暗号化キーが設置者で変更できるor管理者パスワードなどと連動する=掲示板毎に異なる事が望ましい)。
 
特に時間軸でのチェックを他のチェックと合わせることで、スパム業者側の逆手を取る(向こうは寄り短時間により多くの投稿をしなければ採算が取れない)形での対策が可能となります。
 
無論、これらの手法も業者側が対抗手段を持ち出してきたら効力を失うのですが、小遣い稼ぎの初歩的なスクリプトキディや手入力スパムの対抗策には十分だと思います。
また、暗号化やキーワードなどを簡単に更新できるようにすることで相手に負担をかけ(面倒な解析の手間と採算のバランスが取れない状態)、抑止的な効果(スパムターゲットから外される)も期待できます。
 
というか、フリー掲示板を公開している方は、機能性とかカスタマイズ性ばかりを重視して、こういった運用面での安全性や堅牢性はあまり考慮されていない場合が多いようですね。みなさん結構な技術と知識を持っているのに・・・。フリーには贅沢過ぎるという判断なのでしょうかねw
多くの人が共通のプログラムを使用すると、それにつけ込む馬鹿者が多く発生します。フリーの掲示板などのような素人から玄人まで多くの利用者が予測できるソフトウェアにこそ、設置者と利用者を守るための巧妙なロジックの実装は絶対に必要だと私は思うんですが・・・そういう意見は少数派なのでしょうね。
 
なので、自己防衛しかないんです。
現状、多くのcgi著作権表示以外は改造OKというパターンですので、ある程度の利用者を想定した規模の掲示板を立てる際には上記のような独自の対抗策を埋め込んでおくべきでしょう。
 
1日2桁越えのスパムを投げ込まれ(よくある)、後味の悪い閉鎖に追い込まれてから反省・再設置するなんて、時間がもったいないし、管理者として恥ずかしい。
スパム業者の手の内を推測して自己防衛し、よりよい掲示板運営に努めませう。