「通信の秘密」はどこまで保護すべきものなのか

「通信の秘密」はどこまで保護すべきものなのか
なんだか急に堅苦しいタイトルですが、個人的に以前から感じていたことが公の場で討論されていたので取り上げてみることに。
上記ページにも書かれていますが、インターネット等の匿名通信って他の通信手段に比べて異常に保護されすぎている気がするんです。電話には通話記録があり、郵便にもある程度の線引きがされています。匿名であることを保護することだけが個人を保護することにはならないと思うんです。
そもそも、インターネット=匿名の世界、という単純な構造はおかしい、と。インターネットはあくまでも通信の形態の一つに過ぎず、その中であれば良いことも悪いことも容認されるってのは変だなあ、と。人に知られてイヤな事はしなければいいんだし、どうしてもしたいのであればそれ相応のリスクを負うのは当然、と私は考えてます。
まあ、確かに線引きが難しい問題であることは分かってますが、未だに減らないスパムメールなどの処理に追われながら、「なんでこんなあからさまに怪しいメールを大量に発信する相手を特定できないのか。リアルの郵便や電話ならある程度の追跡が可能なんだろうになぁ」などと思ったりしているので。
インターネットは、元々米国防省や学術機関などの閉じた環境で成長した経緯があるから、どこかにユーザーの善意を前提とした部分があるのだと思います。今では誰もが利用できるインターネットになったのだから、人の善意や誠意を平気で悪用する輩が掃いて捨てるほど居る現実を見て、もっと人の悪意を前提(というとちょっと言い過ぎかもしれないが)とした仕組み作りをするべきでしょうね。
イタズラ電話の愉快犯や卑劣な誘拐犯の電話が、逆探や通話記録から犯人を検挙できるのは常識でしょう。町中のピンクチラシの取り締まりも強化されると聞きます。そんな時代に、稚拙なスパマーが「個人情報保護」などの言葉を盾に、不快な(時には未成年者に見せるべきでないような内容の)メールをばらまくのが公然と許されているというは異常な状態だと思うわけです。
うーん、なんだか訳が分からなくなってきたけど、要は通信の「内容」の秘密は守られるべきだけど「発信した事実」を秘匿する理由が分からない、という結論なのかな。


まあ、賛否両論ありそうな話です。
人に知られるとヤバいような情報発信をするならそれなりのリスクを背負えと。匿名であることの利点は、裏を返せば悪意ある連中の餌にもなり得るんだよねぇ。
きっと、私自身が匿名掲示板などに書き込むことがないしヤバい物を通販で買ったりDLしたりということも無いから、「匿名であることの利点」をよく分かってないんでしょうねw(まあ、知ったところで興味はあまり無いですが)