paycheckを観た

未来を見てしまったらそれは未来じゃない。
当たり前の事ですが、改めて言葉にすると妙に重みがありますね。
この映画の中で記憶を消してしまう装置とか、人間の記憶を走査する装置がでてくるんですが、コレ怖いですね。人間が親から受け継ぐものって「遺伝子(肉体)」と「環境(方向付け)」だけなんです。そこから先はすべてが自分だけのもの。記憶はたとえ親であっても干渉することできませんから(子供の頃、親にうまーい感じにだまされていたって事はありがちですがw)。
イロイロ言っても、人間が人間たるのは自らが持つ記憶だけが頼りなんですよね。学んだこと、見たこと、聞いたこと、感じたこと、すべては記憶として頭の中に入っていて、それを元にその人はその瞬間を生き、そしてそれも記憶になっていく・・・。人に記憶が無いなら、単純な条件反射で生きている単細胞生物たちとなんら変わりないです(いや、むしろ正常な単細胞生物たちのほうが生物らしいのかもしれない)。
人は記憶で生き、人と記憶で交わり、そして去っていく。去った人も他人の中の記憶に残り、記憶に残っていることが記憶になっていく。人は肉体や遺伝子、そして目に見えぬ命という媒体を介して、壮大な記憶の連鎖をリレーしているんですねぇ。
といった感じに大きく脱線&妄想。